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2024/05/14 23:11 |
僕たちの結末
 ビリーがあの結末に至ったのは、良くも悪くも15年前にクジョウくんに告白できなかったからこそなんだなぁ……と思うと切ないというか感慨深いというか。おそらく15年前、大学院時代にクジョウくんに告白してあっさり玉砕していたのなら、多分ビリーは1期6話でのスメラギの誘いを受けたあとに自分から彼女の興味を引くような情報を提供してまで彼女を呼び出すようなことはしなかったんじゃないかと思う。初恋には決着がついていてビリーにとってのクジョウが過去の女であるのなら、改めて男女の関係を築くか、またはそれ以上深入りをしようとは思わなかったはず。
 ……ただ、そんな甲斐性のあるビリーだったらおそらくはアロウズ経由でリボンズのとこまでこなかっただろうし、そうであったなら間違いなくそこらで…下手したら1期でさっくり死んでいたはず。例え最終的には24話と同じような形でスメラギと対峙することになったとしても、彼女に向けて引き金を引いてしまえたはず。そうなると、まあ間違いなくそこでビリーも死んでただろうな、と思うわけです。
*




 そんな風に考えてみると、ある意味で確かにビリーを救ったのはスメラギさんなのかなぁ、と。ビリーをどん底まで突き落としたのは彼女だし、ビリーが罪を背負うきっかけを作ったのも彼女だし、ビリーが憎しみを抱いた相手も彼女だけれど、彼女がああいう有能でありながらも弱い女性でなければビリーはここまで生き延びることはなかったんじゃないかと思う。
 15年かけて燻り続けていた初恋の昇華させることができたビリーは、自身も気づいていなかった初恋の呪縛から解き放たれてようやくこれまでの自分の在り方やこれから進むべき道を改めてきちんと見られるのかなと思います。といってもまあ、その呪縛自体もスメラギさんがビリーの前に現れなければ心の底に眠ったままで出てくることはなかったんですけれど(笑)


 ビリスメに関しては、本当にもう「どっちもどっち」すぎて大変面白いというか興味深い。互いに純すぎても駄目、大人すぎても駄目、子どもすぎても駄目。曖昧で不確かなバランスの上に成り立っている関係で、しかも互いに過去の美しい思い出に縛られている。現実に目の前にいるその人を見ているはずなのに、きっと彼らの脳裏に浮かんでいるのは「かつての可愛らしく才能に充ち溢れた少女」であり「歪みない目で世界のためにと生きてきた時間」なんだよね。24話で互いに互いの気持ちを知って、全ての謎が解けたわけではないけれど一旦決着がついた、今はもうそれだけでいいんだと思います。あとは次回を待つばかり。どんな形であれ嘆いたり萌えたりすることにはなると思うのですが、あの感情が不器用なビリーがこれだけ遠回りして選んだ道なのだから、私はその道を進もうとするビリーを応援してあげたいと思う。
 ……というかぶっちゃけビリーがスメラギさんを選んだとしても絶対フラれると思うのね(笑) 仮に次回でビリスメハッピーエンドに終わったとしても、彼らは長く続かないと思う。2年間同居していて結局互いにプラス方向にいかなかった二人に、今さら純な恋愛感情が芽生えたとてそれが続くとは到底思えないもの。15年前のクジョウくんならばともかく、今のスメラギさんはビリーとは合わないと思う。人にやさしいのはいいことだけど、甘やかしすぎはよくないんだよビリー…。
 そういえば、個人的にはスメラギさんはアレハレといい感じになってほしかったんだよなぁ…。マリーがトレミーに来るまではフラグ立ってたのになぁ…。で、やっぱりビリーにはグラハムや若クジョウくんみたいに我儘に振り回してくれるタイプがいいんだと思います(クジョウくんが我儘かどうかは知らないけど)。自信家でだけど相応の実力があって、互いに力を高め合えるような、甘やかすとその手を払って逆に自分が甘やかされてしまうような。刺激しあえる関係じゃないと駄目ってわけでもないとは思うんですが。やさしすぎる愛すべきへたれであるビリーに絡むこととなると、その関係がうまいバランスで保っていけない場合はどちらも悪くさせかねないのではと思わずにいられないのです。無論なんとなく。



 あーなんか無駄に語りすぎた気がする! でも楽しかった!
 次はリボンズについて考えたいと思います。あの子も本編に出てこない設定考えると相当切ないことになってる子なんだよ…というのを昨日まざまざと感じてしまったので…(泣) とりあえず、ヴェーダはひどい。ひどすぎる。リボンズやアリーも充分あくどいですが、ヴェーダ(イオリア)の酷さもかなりのもんだと思います…。(そのシステム自体があかんというのは置いといて)
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2009/03/23 22:01 | Comments(0) | 感想

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