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2024/05/13 09:09 |
● 茶のストレートロングと、金色ウェーブの受。
 ちょっと前に書いた似て非なる攻2人のお話の、受っ子バージョンです。なんか続きそうな引きになってますね…。しかしうちの受は喋れば喋るほど別人になるんですがどうしたら。まともな会話すら減らしてしまいましたよ…。
 そして相変わらず、自分が楽しいだけのネタですみません。



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 そこを夢だと判断するのは早かった。
 安定しないように見えるのにしっかりとしている足場、ゆるやかに、けれど目まぐるしく変わっていく不明瞭な風景。そうして、遠くにいるようで近くに立っているらしい、見慣れぬ様相の男。
「やあ、こんにちは」
 そう声をかけたことに他意はない。というよりも、返事を欲しての声かけ以外のなにものでもない。
 正体のわからぬ場で、たった二人しかいない同胞であると、ビリーがそう感じることは無理からぬことだろう。
 男はビリーの声になんの反応も示さなかった。聞こえているのかいないのか、微動だにしない姿からはそれすらも読み取ることができない。
「ここは夢の中かな」
 男は、白い服を纏っていた。軍服のようであるが見覚えはない。どこかの組織の制服だろうと思うが、それにしても全身が白の制服とは。
 真っ直ぐに立ち、ビリーとは異なる方向を見据えているらしい彼の、表情を読むことはビリーには叶わない。なぜなら彼は、その顔の上半分を白い仮面で覆われていたからだ。
 肩まで伸びた波打つ金の髪、仮面の下に見える口元と顎のライン、よくよく見るほどに、彼は美丈夫ではないのかとビリーには思えてならない。
 そんな彼がなぜ仮面をつけているかなど、もちろんビリーにはあずかり知らぬことであるが。
「もし現実に戻る方法を知っているなら、僕に教えてくれないかな? まだやり残していることがたくさんあるんだ」
「……そうか。君は幸せだな」
 ふ、と仮面の下の口元が笑う。笑っている…はずだというのに、どうしてだろう彼からは人が笑ったときの柔らかさが微塵も感じられないと思うのは。
 表情ばかりがやわらかく、けれどその笑みには隙がない。彼は一体、何者だ?
「君は幸せではないのかい?」
 笑みを浮かべたまま、彼は答えなかった。
 馬鹿にされているような、笑顔だった。けれどどこか寂しげな、笑顔だった。
 なにかを云おうとして、彼に手を伸ばして、けれどビリーの手は宙を切るよりも先に下されてしまった。
 それというのも――

「カタギリ!!」

 静謐な空間を裂くような、けれど快活で明瞭な声が響いて行く。その姿を探して振り返る必要もない。それは覚えのある、いつもすぐそばで聞いている声だ。









 仮面のあの人の描写楽しいなぁ……昔取った杵柄ってやつなんだろうなぁ…。捏造甚だしい部分も多くありますが(笑)
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2009/08/18 00:53 | Comments(0) | 小ネタ小話

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